新しい歴史教科書をつくる会|育鵬社教科書における著作権侵害問題についての勧告(つくる会→育鵬社執筆者・日本教育再生機・教科書改善の会)

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(資料⑫)

平成25年2月20日

『中学社会 新しい日本の歴史』執筆者代表 伊藤隆 殿
日本教育再生機構 理事長 八木秀次 殿
改正教育基本法に基づく教科書改善を進める有識者の会 代表世話人 屋山太郎 殿

新しい歴史教科書をつくる会
会長 杉原誠四郎

育鵬社教科書における著作権侵害問題についての勧告


拝啓 向春の候、ますます御健勝のことと拝察いたします。

さて、昨年10月より、育鵬社教科書の著作権侵害問題の解決をはかるため、当会と貴方ら育鵬社側の責任者たる四者との間で、数回の公式書簡のやりとりを行ってまいりました。

昨年暮れになってようやく育鵬社からのみ、解決に向けての話し合いに応じる旨の連絡があり、目下、お互いの認識の齟齬の解消を含め、解決にむけて話し合いを続けております。一方、この問題の責任の一端を担うべき残りの三方からは、未だ何の応答もいただいておりません。今、方々の取られている対応が、著作権を侵害された者に対し、また社会に対してあまりに無責任であると断じざるをえません。

こうした中、今年に入ってから、現行版自由社教科書の記述においても著作権侵害に相当する事案のあることが当会内部の調査で明らかになりました。この事態を受けて当方としては直ちに、この事実を世間に公表して謝罪し、責任者である代表執筆者・藤岡信勝氏は辞任をいたしました。これらの対応は、育鵬社教科書の著作権侵害問題の解決案としてまさに当会が貴方に求めていたものであり、当会としては公明正大に筋を通すべく自ら身を処したものであります。

他方、47箇所の著作権侵害問題を起こした育鵬社側は、未だに誰一人として責任をとっておりません。三方には、育鵬社問題の重大性とその責任について熟考され、潔くそれぞれの役職から退かれることを、当会としてここに勧告いたします。

敬具