韓国の大量虐殺事件を告発する
昨年９月と本年２月の二度、ベトナムへ行ってきた。ベトナム戦争中の韓国軍の大量虐殺事件の調査であった。その目的はただ一つ、大量虐殺事件を告発し、韓国の狂気じみた反日を封じ込め、反省させ、謝罪させるためである。ベトナム民間人の大量虐殺は、｢人道に対する罪｣という｢戦争犯罪｣である。戦争犯罪に時効はない。人類に対する最大級の犯罪である。慰安婦問題など、大量虐殺事件の前では、すっ飛んでなくなるほどのちっぽけな問題である。韓国は、日本を非難する前に、おのれの犯した戦争犯罪を、まずベトナム、そして世界に対して謝罪しなければならない。朴槿惠大統領は、日本を批判するどころか、大量虐殺事件によって、国際社会からごうごうたる非難を受けることになるだろう。
ベトナム戦争中、韓国軍は、ベトナム中部五省を中心に、大量虐殺を繰り広げていた。アメリカ軍はソンミ事件の一件、５０４名だけであるが、韓国軍は約１００ヶ所、１万人から３万人の大量虐殺事件を起こしていた。ケタ外れの大量殺戮をやっていたのである。
これはナチスのホロコースト、ルワンダ虐殺、ユーゴスラビア虐殺とならぶ人道に対する罪という戦争犯罪である。人道に対する罪は、その犯罪性がはるかに凶悪であり、許されざる罪である。だから時効がないのである。ちなみに、理不尽だったが、東京裁判における日本の罪は、｢平和に対する罪｣であって、人道に対する罪ではない。
ベトナムに残る大量虐殺の跡
筆者達は｢韓国の戦争犯罪調査チーム｣を結成した。そして、ホーチミンから中部のクイニョン市に飛んだ。クイニョン市は、韓国軍の大量虐殺事件を調査する起点の一つである。クイニョン市の南に位置するフーイエン省から、北に向かってビンディン省、クアンガイ省、クアンナム省に、虐殺地が多い。韓国軍が駐留していたからである。
我々が調査したのは１９ヶ所で、名前を確認した犠牲者の数は２７００名である。虐殺地が散らばって慰霊廟がないフーイエン省の犠牲者をいれると約５０００名である。全土で１万人から３万人と推計している。詳しくは拙著｢韓国の大量虐殺事件を告発する｣（展転社）を参照してほしい。
この大量虐殺が事実であるのは、各地に慰霊廟が建っており、墓碑銘として、犠牲者の名前が一人一人刻んであるからである。韓国がいかに言い訳しようとも、隠しようがない証拠である。ビンディン省のビンアン虐殺慰霊廟には１００４名が慰霊されている。廟には色鮮やかな壁画がある。そこには生々しい虐殺の場面が描かれている。ヨコ２０メートル、タテ３メートルくらいの大きな壁画である。ベトナム版のゲルニカと言ってもいい。
中央には累々たる屍の中で、怒髪天をついて韓国軍に怒っている老人が描かれている。強姦された女性が泣いている。その横では母親らしき婦人がこぶしをあげて怒っている。裸の女性が火に焼かれている。韓国兵が手榴弾を投げ銃撃している。この世の地獄絵図である。この壁画は、全ベトナムでの韓国兵の殺戮、大量虐殺のすべてを象徴している。
ビンアン慰霊廟と同じ敷地の中に、ゴーザイの虐殺慰霊碑がある。これは、わずか一時間の間に、３８０名を殺戮した事件である。韓国軍の多くの虐殺事件の中でも、その残忍さがひときわ際立つ事件である。
ベトナム民衆の怒り
ビンアン慰霊廟から３キロはなれた村の中に、フック家の慰霊碑がある。個人の家の庭の中に慰霊碑が建っている。当主のフックさんにお会いしたが、日本の明治男のようないい顔をしているお父さんだった。フック家では一族１０名が虐殺された。１００４名のビンアン大虐殺も悲劇であるが、フック家の悲劇も、また悲劇である。韓国兵は、フックさんのような民間人の家に押し入り、一族を惨殺している。フォックビン村の虐殺事件では、当時、１０歳だったグンさんの証言を聞いた。父や母を含む死体の山の中に埋もれ助かったそうだ。今も韓国に対して強い怒りと復讐の念をもっていると語った。ベトナム政府は、韓国との経済関係で、｢過去にフタをしよう｣という政策で、虐殺問題を問わない方針である。しかし、現場では、人々の怒りは渦巻いている。父母兄弟を殺された人の恨みは、政府の方針などで押さえることはできない。ベトナムが民主化し、豊かになると、この問題は噴出するだろう。そして、韓国は窮地に陥るだろう。
戦争犯罪に時効はない。今まで、ほっかむりして逃げてきた韓国が、国際的に裁かれる時がきた。天網恢恢疎にして漏らさず。慰安婦問題などで、日本をあげつらう前に、おのれの国の戦争犯罪を世界に向かって謝罪せよと言いたい。７月、この問題と慰安婦の調査でアメリカに行ってきた。９月には、再度、ベトナムの未調査地域を調査する計画である。韓国を撃破するために、読者の皆様のご支援ご協力をお願いしたい。
北岡 俊明（きたおか としあき）
｢シンクタンク戦略大学｣代表
平成27年４月３日更新
